12.中尊寺(平泉)

中尊寺

写真:中尊寺本堂の門


 北上から東北線で30分ほど南下すると平泉に着く。平泉駅に着いたときは、小雨が降っていたが、まだ傘をさすほどではなかった。

 前日に比べ、突然寒くなった。この日、平泉は雨だったが、盛岡では初雪が降った。本格的な冬の訪れであった。

 そういう天気のせいもあったのかもしれないが、駅前にはほとんど人はいなく、町の雰囲気も寒い感じがした。

 駅から高舘義経堂を経由して、中尊寺に向かった。途中、田んぼの真中に無量光院跡の碑があったが、勉強不足で何のことかわからなかった。

 高舘義経堂は、源義経が奥州に落ち延びたときの居館跡である。松尾芭蕉の「夏草や兵どもが夢の跡」の句碑が立っている。そこから北上川を見下ろす眺めは非常に良いのだが、天気が良くなかったので遠くまでは望めなかったし、川沿いを工事していたのでその光景の趣は半減された。(それにしても、僕の旅先はよく工事をしている。)

 自動車がビュンビュン行き交う東北の大動脈国道4号線を横断し、武蔵坊弁慶の墓がある中損字の階段下まできた。団体を乗せた観光バスが次々乗り付けてきた。観光地にしては駅前が寂しすぎたのは、天気が悪かったからではなく、観光バスで来る団体客が多いからなのだろう。

 月見坂を登っていった。今が見ごろといった感じで所々の木で紅葉が生い茂っていた。霧雨のためそれがぼやけて見え、晴れた日とは別の美しさを感じた。いくつかの寺に寄りながら上まで登っていった。約1kmくらいあっただろうか。上に着くと雨が強くなり、ここで折りたたみ傘をさした。

 史料館とセットになった拝観料を払い、金色堂を見に行った。初めて国宝に指定されたもので、鉄筋コンクリートの建物の中に、しかもガラス張りの中に収められているという厳重ぶりであった。金ぴかすぎて趣味が悪いと冷ややかに思った。ただ、こんなに派手なものが900年も前に造られたことは驚きであるし、現存していることは凄いことである。


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