
月見坂を下り、そこから歩いて毛越寺に向かった。月見坂の下から約1kmあまりの道のりだが、雨が降って寒いし、歩き通しだったので右ひざが痛いし、坂はあるし、少しつらかった。
毛越寺の庭園をゆっくりまわった。ここには昔奥州藤原氏の館があり、その庭園が毛越寺の庭園として残っている。なるほど、庭園の造りは何となく平安チックな気がし、貴族が舟を浮かべたりして優雅に和歌を読んだり蹴鞠をするのをかすかに思い浮かべることができた。毛越寺の隣にある観自在王院跡で今は空き地になっているとこもそんな感じがした。
雨と寒さと右ひざの痛さでうんざりした気分になりかけていたが、毛越寺や観自在王院跡の赤々とした紅葉が慰めてくれた。平泉に訪れるなら、11月上旬くらいの紅葉の時期が最高であろう(この年は気候が温暖で時期が少し遅れた)。
その後、駅前の芭蕉庵という店でわんこそばを食べた。ここのわんこそばは盛り出し式といい、あらかじめいくつものお椀にそばがよそわれていて、自分のペースで食べることができる。分量はお椀24杯分だが、あと12杯おかわりすることができる。味は、このときは普通に美味しいと思っただけだったが、家に帰った後普通のそばを食べたときにそれが不味く感じ、あのそばは普通のそばと味が全然違ったんだと感じた。
そして、東北線で再び北上した。東北線の電車は新型701系。首都圏でいつものように混んでいる路線なら仕方ないが、ローカル線でオールロングシートは気に入らない。何でオールロングシートにする必要があるのだろうか。
少し経つと、高校生が大勢乗ってきた。女子高生の格好を見ると、ハニワルック(スカートの下にジャージを履いている格好)が多かった。寒いから仕方ないが、みっともない格好だと思った。
平泉を訪れた次の日の朝、テレビで中尊寺や毛越寺などが世界遺産の暫定リストに載ったというニュースが流れてきた。確かに、平安末期の面影がこれほど色濃く残っている場所はほとんどないだろうから、貴重だろう。