起きたあと苫小牧に着くまで、「はまなす」のカーペットカーの小さな車窓から外を眺めていた。幹線道路と並行して走っているのだが、その幹線道路沿いでも草がボーボーに生えた空き地だらけ、さすが北海道、土地が有り余っているぞと思った。
9月も後半を迎えた早朝の苫小牧はさすがに少し寒かった。ここ苫小牧が僕にとって北海道の初上陸地となる。早朝でガラーンとしていたからなのかもしれないが、街並みが広々とした感じがした。
そこから、日高線の普通列車に乗った。鵡川までの回送車1両を加えた4両編成の汽車に、苫小牧出発時で乗客は僕を入れて3人だけだった。だが、時間が経つにつれて次々に乗客が増えてきて、新冠に着く頃には席を埋め尽くすほどになった。ただ、僕とあと2人ほどを除けば、皆高校生だったが。ということは、いつもこの列車に乗る面子は決まっていることになり、そうすると乗客が座る席が毎日決まっている可能性も高い。僕が座ってしまったばかりに、座れなくて渋々立っていた高校生もいたのかなと、少し余計なことも考えた。
右手には穏やかな海が、左手にはのんびりとした雰囲気の牧場が見えた。どちらも広々としている。さすが北海道。そして、牧場には牛や馬が何頭も見ることができた。いよいよ北海道にやってきたぞという気分になってきた。
苫小牧から約1時間半の新冠で降りた。降りたのは僕を含めて2人だけだった。駅舎、街並ともにほとんど人気がなかったが、妙に新して小奇麗だった。