
根室駅からすぐにバスに乗り、そこから更に東の納沙布岬に向かった。根室から納沙布岬までバスで約30分。根室が日本最東端だというイメージがあるので、まだ東に20kmも陸があるのには意外な感じがした。根室から1040円という運賃が、納沙布岬がはるか遠方にあるということをいっそう印象づけた。
根室市街から歯舞の集落を抜けると、周囲の景色は何もなくただ広い草原と海岸に変わる。北海道の広大さを再び感じたひとときであった。
根室駅を出たときは、学校帰りの中学生などもいて賑やかだったが、バスが進むにつれて乗客は減っていき、納沙布岬に着くころには僕を入れて2人になってしまった。
納沙布岬に着いた。灯台と資料館と記念碑と何件もあるお土産屋と広々とした駐車場以外何もない。海からの冷たく強い風が吹きつけ、かなり寒かった。ところどころに風車(たぶん発電用)があることから、おそらく日常的にこのような強風が吹いているのだろうということが考えられる。秋口の昼間でも寒さを感じたのだから、冬の寒さはひどく厳しいことは容易に想像できる。
納沙布岬からよく見れば肉眼でも北方領土が見える。ここ納沙布矛か離れていない。そこが日本で1番近い「外国」なのだが、そんな感覚は全然しない。
納沙布岬の碑には、「返せ!北方領土」と書かれている。戦後50年以上経つが、北方領土問題は全然解決していない。この日も、根室駅の近くの広場で北方領土返却を目指した集会があり、その団体が納沙布岬にやってきて、少し賑やかになった。